都道府県魅力度ランキングが、ブランド総合研究所という組織から毎年発表されています。別名「地域ブランド調査2017」。
2017年の今年は第12回目。
さて、この都道府県魅力度ランキングのそもそもの
- 決め方
- 調査項目
は何でしょうか?
毎年のように茨城県が最下位です。そんな不名誉な結果が出る「決め方」や「調査項目」はどうなっているのかが気になったので調べてみました。
また、私はこれまで岐阜県、奈良県、千葉県に住み、そして現在は群馬県に住んでいます。4都道府県のランキングを調べました。
以上の調査から、この「当道府県別魅力度ランキング」の結果について言えることを考えてみました。
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都道府県魅力度ランキングの決め方や調査項目は?
最下位は5年連続あの県… 都道府県の魅力度ランキングが発表、2017年の1位は北海道、2位に京都府|BIGLOBEニュース https://t.co/QqWfUhDOYn
— ハノンマル (@hanonmaru) 2017年11月26日
地域ブランド調査2017-都道府県魅力度ランキングは、以下のように調査されています。
調査方法は?
- 調査方法はインターネット。
- 20代から70代の男女別、各年代別、地域別にほぼ均等にアンケートを実施
- 回収数は、約3万人
- 調査時期は2017年の場合、6月から7月に実施
- 調査対象は、全国の市町村と47都道府県
以上が、アンケートの母集団です。
調査項目と決め方の判断は?
調査項目は、以下の通りです。
調査項目に注目です。大きく分けて、外からの視点の評価と内からの視点の評価に分かれています。
- 外というのは、「調査対象になっている都道府県以外に住んでる人からの評価」
- 内というのは、「調査対象になっている都道府県に実際に住んでいる人からの評価」
外からの視点項目は以下の通りです。
①外から視点の評価【計78項目、1000市区町村および47都道府県】
認知度
魅力度
情報接触度
情報接触経路(ドラマや映画、ポスターやチラシなど)【14項目】
情報接触コンテンツ(「ご当地キャラクター」など【10項目】
地域イメージ(歴史・文化の地域、スポーツの地域など)【14項目】
地域資源評価(海・山・川・湖などの自然が豊かなど)【16項目】
居住意欲度
訪問目的(「行楽・観光のため」など)【16項目】
観光意欲度
産品購入意欲度【2015より新規設問】引用元:https://tiiki.jp/news/05_research/survey2017/3768.html
一方、内からの視点項目は以下の通りです↓
②内から視点の評価【計26項目、47都道府県のみ】
愛着度
自慢度
自慢要因(「地元産の食材が豊富なこと」など)【24項目】引用元:https://tiiki.jp/news/05_research/survey2017/3768.html
何が注目かと言うと、
- 外から視点の評価数は合計78項目
- 内からの視点の評価数は合計26項目
つまり、外からの視点の項目の方が3倍も多いのです。
項目数の割合だけで単純に考えると、外からの評価が75%を占めています。
(実際は、外からの評価と内からの評価ウェートが50:50になっているのかもしれません。間違っていたらごめんなさい)
仮に私の推測通り、道府県魅力度ランキングの評価ウェートの75%が「外からの評価」を占めている場合、どのような結果が予想されるか?
その場合、結果は必然的に「知名度が高い地域」「有名な観光地がある場所」「楽しそうなイメージがあるところ」が上位に来るのではないでしょうか。
実際の2017年のアンケート結果を見てみましょう。
- 1位:北海道
- 2位:京都
- 3位:東京
- 4位:沖縄
- 5位:神奈川(横浜)
やっぱり、観光客が多くて知名度が高い県が上位に来ています。
一方で、下位の地域は、
- 45位:佐賀県
- 46位:徳島県
- 47位:茨城県
観光・レジャーというより、農業や漁業が盛んな地方都市です。
私が何を言いたいかというと、
この魅力度ランキングは、
「あくまで、外からのイメージ。実際に住んでみてすごく居心地がいいとか、住人に魅力がある都道府県とは別」
と考えられることです。
だから「都道府県魅力度ランキング」という名称は適当でなく、別名の「地域ブランド調査」が本当はぴったりですよね。
あくまで「ブランド調査」ですから、実際に住んだ時の魅力ではなく、「イメージの調査」なんです。
もし、その点を勘違いされる人がいると、残念だなと思います。
岐阜・奈良・千葉・群馬の2017年のランキング結果は?2018年の予想は?
私がこれまで住んできた(今住んでいる)地域のランキングについて調べました。
- 奈良県は6位でかなりの上位
- 千葉県は19位で、まずまず
- 岐阜県は37位、群馬県は41位で下から数えた方が早い下位の順位
これも先ほどの私の推測通りの結果ですね。
奈良県は、いわずと知れた京都に並んで歴史のある観光地。
千葉県といえば東京ディズニーランドがあったり、首都圏の観光地など、テレビや新聞などのメディアでもよく登場するため、比較的知名度が高い県です。
一方で、岐阜県や群馬県といえば、全国的に名前が知られた名産があまりなく、観光やレジャーについても比較的イメージしにくいのではないでしょうか。
そのような「イメージ」のため、魅力に感じない人が多い、そもそも頭に岐阜や群馬をイメージ出来ない人が多いのではないでしょうか。
ちなみに、関東や西日本の人の多くは、岐阜県の位置が分からない人が多いです。「栃木の隣?」「茨城の上でしょ?」っていう人が実際にいました。
では、私が岐阜県や群馬県に住んでみてどうなのか?
確かに、両県とも田舎の地方都市です。都会と比べて、ぱっとしない感じは否定しません。
でも、自然が豊かだし、人口密度が低く首都圏のように人混みにまみれた鬱陶しさはありません。私個人的には、魅力度ランキング上位の県より、子育てには岐阜や群馬の方が適していて、住環境は良いと感じています。
ちなみに、2018年以降のランキングも調査項目や評価方法が変わらない限り、2017年と同様の結果が出ると予想されます。
面白おかしくランキング結果を報道するのもいいけど、若い子供達が真に受けて、
「俺(私)の故郷は魅力がないから、魅力のある都市へ移り住むべきだ」
という行動の判断材料にだけはなって欲しくないですね。
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まとめ
以上、都道府県魅力度ランキングの調査項目や決め方について調べてきました。
あくまでこの結果は、魅力度の「イメージ」です。
この調査の背景を知らずに、
「本調査のラインキング下位の地域は住環境が悪くて、実際に住まない方がいい」
と思う人がいないことを切に願っています。
有名ブロガーのイケダハヤトさんもアンチ都会派↓イケハヤさんに、「都道府県魅力度ランキング」について聞いてみたいものです。
私もこの本を読みました。イケハヤさんの田舎での生き方が面白いです↓
P.S.
私は、群馬に住む前に下記の「群馬編」を読みました。面白かったですよ↓
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