不正出血で心配な時に参考になる本でした。
新 こちら「がん研有明相談室」 子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん患者さんへのドクターズアドバイス。
がん研究の最先端であるがん研有明の婦人科部長をされている竹島信宏さん監修の本です。
- 婦人科系の癌の心配をされている方
- 婦人科系の癌患者さん
向けの本です。
不正出血した時に、原因を探るために参考になった箇所の引用をします。
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不正出血の可能性として、子宮体がんや子宮内膜増殖症がある
ページ59
子宮体がん検査は、不正出血がある場合や帯下(おりもの)に異常がある時、
月経が不規則な場合などは検査を行うことが勧められていますが、通常の検診では行なっていません。
通常の人間ドックでは、婦人科検診のオプションで子宮がん検診をつけたとしても、検査の中身は、子宮頸がんの検査のみのケースが多いようです。
なので、年1回の通常の人間ドックでは子宮体がんの発見ができないと思った方が良いということが分かりました。
だから、不正出血がある場合は定期的に行う人間ドックを待たず、婦人科の専門医で検査をする必要があります。
子宮体がんの症状の一つとして、不正出血があるということを覚えておくことが大事です。
また、ページ65には、不正出血の原因として子宮体がん以外にも、子宮内膜増殖症である可能性もあると書いてあります。
子宮内膜増殖症の場合、基本的には子宮摘出が勧められるとのこと。子宮内膜増殖症からがんに変わるケースが、8%から29%あるみたいです。
本書は、がん専門の医者が書いた本です。なので、がんを中心に書かれています。
本書を読む注意点として、がんではない病気や症状の人が本書を読んだ場合でも、いつのまにか、
「自分の症状もがんなのでは?」
と思い込んでしまう可能性があります。
婦人系の病気全体から見ると、がんであるケースは少数派ということだけは頭に入れておいた方がいいと思いました。
さもないと、不要な心配の気持ちが先行し、気分が暗くなってしまいます。
他の専門書では、腫瘍ができたり、腫瘤ができたりといった場合の大半はがんではなく、良性であると書いてあったりします。
腫瘤の8割~9割は良性だと。
だから、がんと診断されたわけではない人は、その点を知っておきリラックスして読むのがよいです。
P.S
ちなみに、本書は、監修者の竹島先生の個人的な面白エピソードもちょこちょこと書かれています。がんという深刻な話を語る専門書ですが、ユーモアも感じられる書籍で心を和ませてくれます。
竹島先生の奥さんを怒らたエピソードとか。
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