国立がん研究センターのがんの専門医、分田貴子先生が書かれた
「女性のがんと外見ケア 治療中でも自分らしく」
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がん治療によって変わる、自身の外見の変化を気にされる方向けの本です。
私が本書を読んだきっかけは、もしがんになった場合を想定していろんながんに関する本を読んできて、たまたまこの本を知ったから。
女性の場合、がんという病気がどのくらい自分の身体をむしばんでいるのかの心配のほかに、
治療過程の外見の変化が気になるのは当然のこと。
もし運悪くがんになってしまった場合でも、焦らず、じっくりと自分の病と向き合うことができるように、
本書のような外見ケアに関する本を読んでおいて損はないです。
本書を読んで、勇気の出る箇所を引用しておきます
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がんの生存率が高いからこそ外見のことが気になる
ページ28
乳がんの予後は非常に良い
乳がんは、他のがん種に比べて非常に予後が良く5年生存率は90%以上とも報告されています。
治療後も元気に過ごせる期間が長い分、がんと共に生きる期間も長くなります。
乳房の変形や欠損など、女性としてのボディイメージの変化とも長く付き合っていくことになります。
がんになったあとの外見が悩みの種。
考え方を変えると、生存率が高くなっているからこその悩み。
生存率が低かったから、そもそも外見のことより、いつまで生きられるか?
に焦点が向かいます。
がんになっても、長く生きられる時代だからこそ、新たな悩みが出てくることを本書を通じて知りました。
女性の場合特に、精神安定上、非常に重要です。
がんを宣告されたときには、誰でも心が乱れて本を落ち着いて読める精神状態ではないと思います。なので、特に病気ではない状態のときに、予備知識としてこのような本を読んで知識を溜めておく。万が一のときに動揺しない準備として本書はおすすめの1冊です。
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