リレーのバトンを受け取ったうちの息子は、すぐには走らず、2番目のリレー選手が来るまで待っていました。そして、二人 揃ってグランドを一周。
周りの観客(保護者や生徒)は、驚きの声をあげていました。
これは、幼稚園の運動会で、私の年長の息子がとった行動です。
よく、運動会の季節になると、「順位を決めない運動会」「みんな同時にゴールインするかけっこ」など、順位にこだわらず、「みんな一緒に」という運動会に対して、激しい批判の声がネットで取り上げられることがあります。
図らずしも、うちの息子は、リレーで競争せず、他の競争相手と一緒に走るという行動をとりました。
さて、ここで親が教えるべき、子供に投げかける言葉は何が正しかったのか?
そんなことを考えさせられる息子の運動会でした。
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目次
運動会のリレーで競争を避けたうちの子供
運動会のリレー直前。私たち夫婦は、息子に対して「じゃあ、一生懸命走ってくればいいから!」と言った感じの言葉をかけたと記憶しています。
だから決して、「負けてもいい」「仲良く一緒に」なんて言葉は言っていません。
私も、幼少期からの学校教育の刷り込みで、リレーをする時にはもちろん、「他の人に勝つために一生懸命走り抜く」のが当たり前だと思い込んでいました。なので、息子も当然、「リレーのバトンを取ったら、一生懸命走るというのが当たりまえ」だと思い込んでいました。
ところが、冒頭でも言ったように息子は一等でリレーのバトンを受け取ったにもかかわらず、後ろを振り返って、2番目の子がバトンを受け取るまで、立って待っていたのです。
私と妻は遠くからですが、「何やってんだ早く走れ!」と大声で怒りの声で叫んでいました。(もちろん、そんな声は息子に届くわけはありません)
そして結局、仲良く二人で一周回って、次の子にバトンを渡すことになりました。
子供の言い分を聞いたあと、私と妻の意見は真っ二つ
リレー競技中の私(父親)と妻(母親)の考えは同じで、「なんですぐに走らないんや!」と息子を責める気持ちでした。
でも、リレー競技後、息子の話を聞いた後の気持ちは私と妻は正反対でした。
息子が何て言ったかというと、
「だって僕、抜かされるのが嫌だもん」
その発言の背景には、私の息子は一般的な年長の男の子よりも平均よりも遅い方だというのがあります。息子の話をよく聞くと、運動会の練習の時にも、かけっこでよく負けていたそうです。少なくとも1位にはなれていません。そういう経験が、コンプレックスになっていたみたいです。
だから、「1位でバトンをもらった後、一生懸命走ってるのに抜かれるのが嫌だ」という気持ちがあったのかもしれません。
私は、「なるほどな。そりゃ、負けるのが分かっていたら、勝負したくないのは当たり前だな」と納得しました。
一方、妻の言い分はこうです。
「運動会のリレーというのは、他の人との競争。一生懸命走って、人よりも早い順番でゴールするのを考えるのが当たり前。だから、バトンを受け取った後に、すぐに走り出さなかったうちの子供は間違っている」
確かに正論です。そういうルールで行う競技なので、自分が持てる力を精一杯出して走るのは競技のルールに則ったやり方です。
「一生懸命走らないといけないだろ!」と親が息子を責めるのはなぜかを考えてみた
子供の気持ちを考えると、子供が嫌がってるのに、なぜ無理に一生懸命走れと強制する必要があるのかと思いました。
そもそも、運動会のリレー競技のルールって、大人が勝手に作ったのではないのか?
そのルールを無理やり子供に押し付けているだけじゃないの?
そんな気持ちになりました。
そう思うようになると、なぜ
「他の子供を待たずに、1位になるよう一生懸命走れよ!」
と子供に対して怒ってしまったのかの理由が知りたくなりました。
考えた結果、私の結論はこうです。
「子供のためじゃなくて、周りの保護者の目を気にして、親(自分)の体裁を維持するために、一生懸命走らないとみっともないじゃない」
という気持ちがあるから、私たち夫婦が怒ったのではないかと考えています。
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まとめ:勝てない相手とはそもそも勝負しない
うちの息子は、「自分で負ける相手とわかっていたので、無謀な戦いをせず、相手と一緒に走るように仕向けた」のでしょう。
私はいつも、「勝てない相手とは勝負しない」と、日々子供の入る前でも言っています。それがいつのまにか自然に、子供の頭の中にも浸透していたのかもしれません。
「勝てない相手とは勝負しない」というのは、別に私の持論ではありません。著名な起業家の多くが絶賛しているDVD「神竜の研究」で島田紳助さんが言っておられる言葉です↓
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大人だってそのように生きているのに、子供に対して、「負けると分かっている無謀な戦いをやってこい!」と強制するのは残酷ではないかと私は思っています。
だから、別にリレー競争で子供がバトン受け取り、直後に走り出さなかったことに対して、責める気にはとてもなりませんでした。
「他の人(チーム)に勝たないといけない」と思わない子供がいても、別にいいでしょう。
P.S
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